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A word from the founder

 1990年代昭和のいわゆるバブル時代の理系学生アルバイトは家庭教師など時給3,000円も少なくありませんでした。その後の失われた30年を経て日本経済は停滞し、1995年の平均所得が660万円だったのに対して2020年は560万円となり年間100万円の収入減となっています。こうした経済の縮小は日本の未来を担う学生とその世帯を直撃し、余裕のない学生生活を強いられることになりました。年間100万円の収入減少は2020年代の国立大学生一人にかかる経費(授業料約55万円 + 生活費50万円)が足りなくなったに等しくなっています。いっぽうで、国立大学の授業料は1990年に34万円だったものが、2020年には54万円で負担は20万円増えました。もはや、学生が自分で学費を賄い自己研鑽することも困難な環境です。

 さらに学生アルバイトの標準額は低下を続け1990年代に塾の講師であれば2,000円以上あったものが2020年ではそうした高給の職場はなくなり飲食店やスーパー・コンビニのレジなど1,000円台の最低賃金スレスレになりました。学費、生活費の数万円を賄うために、月あたり50時間〜80時間のアルバイトに追われている学生も少なくありません。授業時間以外は土日もアルバイトや休息で手一杯で、課外活動や自主的な勉強時間が十分に取れないどころかときには授業時間も削っての勤務が必要となる本末転倒で悪循環な事態もみられます。

 たとえば時給が倍額の2,000円になれば、50時間の労働時間を25時間に減らし残りの25時間を勉強や遊びや交流に使うことができます。これは毎日1時間の余裕ができたことになるのです。

 株式会社イスカスアカデメイアソフトは、学生の限られた時間を有意義なものにするため良質な仕事を作り出すことを目指します。

創立者 西野順二

博士(工学)。国立大学法人電気通信大学教員、研究者。2005年度未踏ソフトウエア創造事業 スーパークリエータ/天才プログラマー(IPA/経産省)。ファジィ理論、システム科学を専門として、システム工学、ゲーム情報学、スポーツAI、エンタテイメントシステム、知能ロボット、協調システムなど人工物と人との未来生活に関わる研究に従事している。